松坂桃李「娼年」映画と舞台が大人セクシーすぎる!
今、ドラマに映画に引っ張りだこで同世代の役者さんの中でも実力派として群を抜いているのが俳優の松坂桃李さんです。
そんな松坂桃李さんの近年の出演作品の中でも“衝撃作”として話題になったのは『娼年』ではないでしょうか。
この作品は2001年に発売された石田衣良さん原作の同名小説が原作となっており、松坂桃李さん主演で2016年に舞台化され、その後2018年には映画化もされました。
果たしてどんな作品なのか、今日は松坂桃李さん主演の『娼年』を映画と舞台それぞれの作品ごとに迫ってみたいと思います!
◆松坂桃李 舞台の感想は高評価
まずは舞台版『娼年』について探ってみましょう。
この作品は2016年に舞台化されました。
主人公は松坂桃李さん演じる大学生の“リョウ”。
名門大学に通っているが、退屈な学生生活を送り、女性に対しても何の魅力も感じられず、無気力な毎日を過ごしていました。
しかし、バイト先のバーで出会った会員制ボーイズクラブのオーナー御堂静香(演じるのは高岡早紀さん)に誘われて「娼夫」の仕事をするようになります。
最初は戸惑いもあったのですが、様々な女性と関わりを持っていく中で、次第に心を開いていく物語です。
大学生リョウは娼夫として働き始める…つまり、ストーリーの随所にセックスシーンが盛り込まれているのです。
そのため、この作品は舞台としては珍しくR15指定の作品となりましたが、全公演即ソールドアウトする程の人気でした。
舞台中央にはクイーンサイズのベッドがあり、そこで繰り広げられる役者さん達の熱のこもったシーンが観客にもリアルに見て取る事ができ、現実との境が分からなくなるくらいの迫真の演技で、カーテンコールの際には、客席から拍手が鳴りやまず、松坂さんも達成感に満ちた笑顔を見せていました。
松坂桃李さんは「これまでの作品は親に観てほしいと思っていたけど、今回は観てほしくない」とおっしゃっていました。
それだけの覚悟で臨んだ作品だという事が伝わりますね。
作品を観た観客の感想も、「セックスシーンが話題になっているが、人間の内面を描写した作品でとても良かった」といった感想が多く聞かれました。
◆松坂桃李 舞台ネタバレ
「娼婦」、「娼夫」という言葉だけ切り取ると、私達はどちらかというとマイナスなイメージを抱きがちですよね。
しかし、この作品を通して感じるのは、受け入れてもらえる事で救われる人がいる、という事です。
お仕事をバリバリこなすキャリアウーマン、セックスレスの主婦、年老いた女性、皆それぞれに人知れず悩みを抱えています。
「私はもう女として必要とされていないんじゃないか」などの悩みや心の傷をリョウは優しく受け止めて肯定してくれます。
年齢や立場など関係なくフラットに受け止めてくれるのです。
また、無気力だった主人公のリョウも様々な女性と“身も心も”裸になり触れ合う事で次第に感情を取り戻していきます。
ところで、舞台ともなると、映像作品と違ってアングルやカメラワークによるごまかしが利きませんよね。
どうやって数々のセックスシーンを表現していたのでしょう。
結論から言うと、松坂桃李さんだけでなく、女優さん達も皆全裸です。
前貼りはしていたと思われますがそれも最小限。
行為も音もリアルに再現。演者の皆さんはまさに体当たりで演じ切っていました。
「娼年」松坂桃李インタビュー | 人の心を軽くする、繊細で優しい映画の誕生 / 猪塚健太が明かす撮影エピソードも #娼年 #松坂桃李 #猪塚健太 [Power Push公開中] https://t.co/Gl4Wu8bKeS pic.twitter.com/qjHAUXTZHR
— 映画ナタリー (@eiga_natalie) 2018年4月2日
◆松坂桃李 娼年 映画版は?
そして、2年後に公開された映画版『娼年』ですが、こちらも大反響でした。
映画版も年齢制限がありR18指定の作品となりました。
映画版では、数名のキャストが舞台版から変わっていて、リョウを娼夫の世界へいざなう重要な役柄であるボーイズクラブのオーナー御堂静香は、舞台版では高岡早紀さんでしたが、映画版では真飛聖さんが熱演されていました。
ところで、リョウは幼い頃に母を亡くしており、それがマザーコンプレックスとなり、静香と母親の姿を重ねてしまいます。
リョウは静香に付き合ってほしいと迫りますが、静香はそれを拒絶します。
後日、静香は警察に摘発されて逮捕されてしまいますが、リョウに宛てて手紙を残していました。
そこには、自身がかつて売春をしていてHIVに感染した事、リョウの母親も娼婦で、仕事に行く途中で倒れて亡くなった事が記されていました。
リョウと関係を持つ女性達も心に傷を抱えていましたが、リョウ自身も心に闇や傷を抱えて生きていたのです。
こうした人間の心のリアルを表現するためにセックスシーンがあるので、監督の三浦大輔さんも「一切妥協せず」と語っており、実際に計算され尽くしたアングル、そして入念なリハーサルに基づいた映像は、他の作品のラブシーンとは一線を画したシーンとなっているように思います。
舞台版、映画版を通じて言える事ですが、人というのは体と体の触れ合いを通して心が癒されて救われるのだ、という事ではないでしょうか。
◆松坂桃李「娼年」まとめ
いかがでしたか?
“衝撃作”として話題になった『娼年』ですが、実は非常に奥が深くて、観終わった後に色々と考えさせられる作品でしたね。
この作品を舞台、そして映画で体当たりで演じ切った松坂桃李さん。
2019年もドラマに映画に舞台にと期待作が盛り沢山ですので、おおいに期待しましょう!