映画「小さな恋のうた」ネタバレ感想!リアルな沖縄の現状を表現【最新】
沖縄出身のバンド「MONGOL800」の人気楽曲「小さな恋のうた」をモチーフに描く青春映画。
「orange オレンジ」「羊と鋼の森」の橋本光二郎監督がメガホンをとり、沖縄の高校生たちが、バンド活動を通じて仲間や家族、そしてフェンスを隔てた米軍基地に暮らす同世代の少女といった大切な人たちに思いを届けようとする姿を描く。
主人公の真栄城亮多役を「3D彼女 リアルガール」「ちはやふる 結び」の佐野勇斗が務めるほか、森永悠希、山田杏奈、本作が俳優デビューの眞栄田郷敦ら若手注目株が集結。
劇場公開日 2019年5月24日
◆映画「小さな恋のうた」あらすじ
米軍基地のある沖縄の小さな町で、ある高校生バンドが人気を集めていた。
自作の歌を歌いこなし、観客たちを熱狂される実力をもった彼らは、東京のレーベルにスカウトされ、プロデビューすることが決まる。
しかし喜びの矢先、ある悲劇が起こり、バンドは行く先を見失ってしまう。
そこに1曲のデモテープと米軍基地に住む1人の少女が現れ……。
◆映画「小さな恋のうた」ネタバレ感想①
MONGOL800が歩んできた姿を通して沖縄の現状を伝えたいという想いから作られた『小さな恋のうた』から2つの事を教えてもらいました。
1つ目は沖縄の現状を他人事だと思っている自分がいるということです。
映画の中で、沖縄県と米軍基地を隔てているフェンスの中の少女と主人公が手紙や会話を交わすシーンがりました。
基地問題を抱えていても、同じ人間として心と心は繋がれる姿が描かれていました。
本土に住む自分も沖縄のことをもっと知らないといけないと感じさせてくれました。
2つ目は、MONGOL800の歌詞の美しさです。
あたりまえの日常はあたりまえではなくて、「大事な人ほどすぐそばにいる」という歌詞が示しているように、今出会えている人とのつながりややりたいことに挑戦できる環境に自分は感謝し続けようという気持ちになりました。
◆映画「小さな恋のうた」ネタバレ感想②
モンゴル800の大ヒット曲「小さな恋のうた」を青春キラキラの映画にしたものだと思ってた。
たぶん、予告を見てなかったら映画館にも行かなかった作品かもしれない。
観て終わった感想として、これが今の沖縄の現状です!とも言える。
沖縄出身の役者がいない、全編を通して沖縄の方言(訛り)が使われてない。
白い砂浜のビーチなんかは表現されない。
沖縄らしさが無い。
って思われるかもしれないが、そう感じるのはステレオタイプかもしれない。
現実には、沖縄の言葉を喋れない人が多いし、失われてく文化として危惧されてる一面が表現されてると思う。
場面転換時に映画館に鳴り響く戦闘機やオスプレイが上空を通り過ぎる音が、基地から離れた場所であっても、日常の音として当然と思ってしまってるけど、本当はそんな音は当然じゃ無い。
過剰な基地負担にかかる不満や、日米地位協定の理不尽な数々の事件が過去にあった上での感情、それが映画では解説される部分もなく、怒る相手を間違えてると言う表現として米軍基地への反対活動として描かれえる部分があるが、そこがマイナスに思える表現ではあった。
しかしそれを理解してもらった上で沖縄を理解してほしいと思える部分でもあった。
これほど、ストーリー以外の背景が書きたくなり語りたくなる要素を含んでる作品だけど、そこまで考えずに楽しめる作品でもある。
通常より、音楽を強調した上映回もあったが、それで観るとバンドの良さや、楽曲がアレンジされてるとは言え、一緒に歌って応援したくなる表現など、青春時代に楽器を持ってバンドブームを経験した人間として、青春時代の良さを実感することも出来る、素晴らしいエンターテイメント作品でした。