映画「存在のない子供たち」ネタバレ感想!!ほぼフィクション【最新】
2018年第71回カンヌ国際映画祭で審査員賞とエキュメニカル審査員賞を受賞した問題作
「存在のない子供たち」
長編デビュー作「キャラメル」が高い評価を得たレバノンの女性監督ナディーン・ラバキーが、貧しさゆえに親からまともな愛情も受けることができずに生きる12歳の少年の目線を通し、中東の貧困・移民問題を抉り出した人間ドラマが日本でも公開されます。
劇場公開日 2019年7月20日
◆存在のない子供たち あらすじ
中東の貧民窟で暮らす12歳のゼインは、貧しい両親が出生届を提出していないため、IDを持っていない。
ある日、ゼインが仲良くしていた妹が、知り合いの年上の男性と強制的に結婚させられてしまい、それに反発したゼインは家を飛び出す。
仕事を探そうとしたがIDを持っていないため職に就くことができない彼は、沿岸部のある町でエチオピア移民の女性と知り合い、彼女の赤ん坊を世話しながら一緒に暮らすことになる。
しかしその後、再び家に戻ったゼインは、強制結婚させられた妹が亡くなったことを知り……。
◆存在のない子供たち みどころ
カンヌ国際映画祭で審査員賞などを受賞した作品で、日本では7月公開の映画です。
12歳の少年ゼインが「僕を産んだ罪」で両親を訴えるという、中東の貧困や移民などの問題を描いた衝撃作です。
両親が出生届を出さなかったために、誕生日も知らず、社会的に存在もしていないゼイン。
学校へも通えず、朝から晩まで働かされ、11歳の妹が強制結婚されるなど、様々ことに怒りと悲しみを感じて家を出ますが、大人たちがつくったさらに過酷な現実に直面する…というストーリーです。
予告を見るだけでも気分の良くない内容ですが、中東の国だけでなく、今の日本にも必要な映画じゃないかと思って注目しています。
児童の虐待などが増えている今、この映画のように、「親を訴えたい子供」は多くいるのではないか、このような現実に子供を産んだ親に罪はあるのではないか、と思ってしまいます。
今の現実を作ったのは「大人たち」で、自分たちがつくった「子供」の存在をもっと真剣に考えるよう訴えてくる内容に「見なければ」と思わされました。
この映画の出演者が、映画の内容の境遇と似た素人の人たちだというのも、作品をよりリアルに見せていて興味深いです。
「両親を告訴する。こんな世の中に僕を産んだから。」
というキャッチコピーが胸に刺さります。
◆存在のない子供たち 人に優しくなるために、人に関心を持つために
主人公ゼインが、「自分を産んだ罪」で両親を訴える…そんな主人公のお話のようです。
訴えることはなくても同じように、なぜ両親は自分を生んだのか、なぜ自分が生まれてきたのか、疑問を心に抱く人はたくさんいるのではないかと思います。
頼んで生んでもらったわけじゃないという表現で同じような気持ちを表す人もいるかもしれません。
そんな疑問に答えてくれるような気がして、注目しています。
複雑な社会問題が絡まっていますが、貧困の国だけではなく、どの国にも共通する問題があるように思います。
家族のあり方、家族とは、未来とは、希望とは、愛とは。
たくさんのことを考えさせられる映画のようです。
今ある幸せを大事にするために、感謝の気持ちを抱くために、人に優しくなるために、人に関心を持つために見てみたいと思います。
事実と現実を知ってそれを認めないと前には進めないと思うので、泣くのを覚悟して見るつもりです。
学校などで、多くの子どもたちにも見る機会があったらいいのかなと思います。
重いテーマでははありますが、ちゃんと向き合って見てみたいと思う作品です。
今年は黒人と白人の問題をテーマにしたグリーンブックもヒットしたし、みんなまじめなテーマに取り組んでいるのかなと思います。
◆存在のない子供たち みんなの感想
※準備中